性器ヘルペスは自然治癒もするといわれている病気ですが、症状が酷くなればなるほど完治までの期間は長くなります。そのため、性器ヘルペスを発症したら放置せずに治療をすることが大切です。
今回は、性器ヘルペスが完治するまでの期間について紹介していきます。
目次
性器ヘルペスが完治するまでの期間は?
飲み薬を飲まず、塗り薬も塗らなずに自然治癒される場合と、抗ウイルス薬を使用する場合では、完治するまでにかかる時間も変わってきます。
自然治癒の場合
性器ヘルペスを引き起こす「単純ヘルペスウイルス」に初めて感染した場合は、症状が重い傾向にあるため治癒に時間がかります。男女でも差があり、一般的には女性で2~4週間程度、男性で2~3週間程度かかるとされています。
一方、再発を繰り返している場合は回を重ねるごとに症状は軽くなり、治癒までの期間も短くてすみます。平均的には3~7日程度で完治するといわれています。
薬(抗ウイルス薬)を飲んで治療をする場合
抗ウイルス薬で治療をする場合は、自然治癒よりも早い段階で性器ヘルペスの完治が見込めます。ただ、症状が悪化してしまうと薬による治療をしても時間がかかってしまうこともあるため、できるだけ早めに治療を開始することが大切です。
治療は、抗ウイルス薬の種類によって異なりますが、1日に2回(1回1錠)を5日~10日間続けて服用します。症状の程度によりますが、服薬中に症状が改善されていきます。この期間中に症状の改善が見られない場合は、二次感染を引き起こしている可能性が高いため、医師に相談してみましょう。
個人差によりますが、再発による治療の場合は1週間程度で完治します。ただ、1年に6回以上再発を繰り返す人が適応となる「再発抑制療法」では、1年間にわたって毎日薬を服用し続ける必要があります。
いつまで人にうつる危険性があるの?
性行為感染症のひとつに数えられることもある性器ヘルペスは、いつまで人に感染させる力があるのかを知っておくことも大切です。性行為以外にも、タオルや便座の共有で移る可能性があるからです。
水ぶくれや発疹、潰瘍などの傷がみられる症状が出ているうちは高い感染力を持っています。特に治療を受けていない人は、症状が出初めてから3週間程度は人に感染させる危険性が高いといえるでしょう。しかし、実際は症状が出始める前から強い感染力をもっています。そのため、気が付ないうちに相手に移したり、感染してしまったり、ということが多くなっています。
それと同様に、再発の場合は初感染に比べて症状が強くでないケースが多いことから、知らないうちに人に感染させてしまう危険性があります。性器ヘルペスに感染していから1年間は、高い頻度で再発するリスクがあるため症状が出ていないかどうか、自分でもこまめにチェックしておきましょう。
治療で傷跡は残る?
性器ヘルペスを発症すると、陰部がただれて見た目が悪くなりますが、抗ウイルス薬を使って治療することで傷跡が残らず完治させることができるといわれています。しかし、そのためには症状が出てから早い段階で治療を始めることが大切です。
症状を放置しておくとかゆみや潰瘍で皮膚を掻いて傷をつくる原因にもなってしまいます。早く完治させるという意味でも、傷跡を残さず綺麗に治すという意味でも、治療は早くに始めましょう。
性器ヘルペスが完治するまでのまとめ
<初感染>
自然治癒:2~4週間程度(女性)、2~3週間程度(男性)
治療:5日~10日程度(薬の内服期間)
<再発>
自然治癒:10~14日程度
治療:1週間程度
<再発抑制療法>
治療:1年間継続した内服が必要
初めて性器ヘルペスを発症した場合は完治までにかかる時間は、再発した時に比べて長くなります。また、男女では女性の方が時間はかかる傾向にあるようです。さらに、再発の場合は初感染に比べると完治までには短い期間で済みますが、症状があまり出ないことから、知らず知らずのうちに人に移してしまうリスクも高まります。
症状を放置しておくと完治までに時間がかかることになってしまうため、性器ヘルペスを発症したら早めに治療を受けるようにしましょう。