口唇ヘルペスにチョコラBBは効くの?ヘルペスの治療薬は?

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チョコラBBプラス

口唇ヘルペスにチョコラBBが効くという噂がありますが、実際に効果はあるのでしょうか?

ここでは、口唇ヘルペスにチョコラBBが効くのかについてと、ヘルペスの治療薬について解説していきます。

チョコラBBとは?

多くの方が既にご存知かと思いますが、「チョコラBB」とは、医薬製造会社のエーザイから販売されている医薬品です。ドラッグストアなどで手軽に入手でき、肌荒れ・にきび・口内炎に効果的なビタミン類が豊富に配合されているとして人気です。

ヘルペスにチョコラBBは効くの?

ヘルペスにチョコラBBが効くという噂がありますが、実際は全く効果はありません。

ではなぜこのような噂が出たのかというと、チョコラBBが口内炎に効果的といわれているためだと考えられます。口唇ヘルペスの症状は、唇や口の周りができるのが特徴ですが、その結果、同じ唇の疾患である口内炎と混同されてしまった可能性があります。また、ビタミンB2、B6の摂取がヘルペスに効果的と言われている点もあります。

口内炎はビタミンB2不足や疲れ、睡眠不足が原因であると考えられているのに対し、口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスに感染することが原因です。なんとなく名前が似ており、どちらも口にできものができるという点で混同されがちですが、原因も症状もまったく違うため注意しましょう。

同じように、性器ヘルペスも単純ヘルペスウイルスが原因となっているため、チョコラBBで治療することは不可能です。

ヘルペスの治療はどうやってするの?

単純ヘルペスウイルスに感染することが原因の口唇ヘルペスは、抗ウイルス薬による治療が必要です。

抗ウイルス薬の中でも、即効性に優れた内服薬(=飲み薬)は、処方箋がないと購入することができません。

はじめてヘルペスに感染したという方は、薬局やドラッグストアではなく、病院へ急ぎましょう。

ヘルペスの治療で使われる抗ウイルス薬

抗ウイルス薬には、内服薬、注射薬、外用薬があります。

・成分:アシクロビル(製品名:ゾビラックス)
ヘルペスウイルスの増殖を抑える作用があるアシクロビルには、錠剤(内服薬)と注射薬、軟膏(外用薬)があります。内服薬の場合は1日に5回服用する必要があり、飲み忘れに注意が必要です。

・成分:塩酸バラシクロビル(製品名:バルトレックス)
アシクロビルとほぼ同等の作用がありますが、アシクロビルの欠点を改善し、さらに内服回数が3回ですむことから現在は塩酸バラシクロビルを処方する病院が多くなっています。再発抑制療法にも使われています。

・成分:ビダラビン(製品名:アラセナA、MEEKなど)
ビダラビンは、塗るタイプ(外用薬)の抗ウイルス薬で、軟膏とクリームの2つがあります。注射薬もありますが、一般的には外用薬が使われることが多く、ヘルペスウイルスの増殖を抑える作用があります。外用薬を使う際は、必ず手をきれいに洗い、清潔な状態で患部に塗るようにしましょう。再発抑制療法にも使われています。

さらに詳しいヘルペス向けの薬についての説明は、以下のページを参照ください。
病院で処方される口唇ヘルペス向けの飲み薬(処方薬)
病院で処方される口唇ヘルペス向けの塗り薬(処方薬)
ドラッグストアでも買える市販薬(塗り薬)

抗ウイルス薬の効果的な使い方

ヘルペスの治療に使われる抗ウイルス薬は、いずれもヘルペスウイルスの増殖を抑える作用の薬です。そのため、ウイルスの増殖が少ない初期段階で使用することで、高い効果を期待できます。反対に、ウイルスがすでに増殖しきった後では効果が薄い場合もあります。
現在は、ヘルペスウイルスを殺す作用のある薬はまだないため、できるだけ早期に治療を開始することが重要なのです。

ヘルペスにチョコラBBは効果あるのか?のまとめ

口唇ヘルペス、性器ヘルペスともに、チョコラBBは効果がありません。

症状が出ているヘルペスの治療をするには、ヘルペスウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の使用が必要です。
内服薬、注射薬、外用薬の3つのタイプの薬がありますが、症状や状態にあわせて医師から処方が行われます。薬の効果を最大限に発揮するには、ウイルスが増殖する前の初期段階から治療を始めるのが望ましく、そのためにもヘルペスの感染が疑われた際はすぐに病院を受診するようにしましょう。