口唇ヘルペスの友人を自宅に招く場合の注意事項に注目

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気のおけない友人との食事や会話は、あなたにとってかけがいのない時間と言っても決して過言ではありませんよね。

だからこそ、自宅に招いたり招かれたりと距離を縮めたお付き合いができる友人はずっと大切にしていきたいものです。
しかし、もしその友人が感染する恐れのある口唇ヘルペスを患っていたとして、「今度泊らせてほしい」と言って来たらあなたならどうしますか。

そこで今日は、口唇ヘルペス持ちの友人が自宅に泊りに来る場合の注意事項について、詳しくご紹介していきます。

口唇ヘルペスの感染経路とは

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口唇ヘルペスは、ヘルペスの中でも単純ヘルペス1型に属しており、非常に感染力が強いことでも知られています。

主な感染経路としては、ウィルスに直接触れるなどの接触感染がほとんどであり、患部を触った手で相手に触れたり食器やタオルの共有からも感染していくことが分かっています。

更には、咳やくしゃみによる飛沫感染や、キスや頬ずりをするなど感染者の唾液が口に入ることによる経口感染も感染経路として多く見られます。

また、口周りに水ぶくれができている時期はウィルスを大量に排出しているため、人に感染する確率は高いと言われていますが、皮膚に症状が現れていない時期でもウィルスが唾液や粘膜、体液から排出されている場合もあります。

とはいえ、水ぶくれの症状が引き始める頃にできる「かさぶた」期間での感染力は、さほど強くはありません。

ですが、乾燥したかさぶたの表面にはウィルスは存在していないものの、内側のジュクジュクした部分にはまだ残っている可能性もあるため、油断は禁物です。

完全にかさぶたが剥がれ落ちるまでは感染するかもしれないとして、むやみに接触することは避けた方が良いと言えます。

ヘルペス持ちの友人が泊りに来た場合の注意点

食事

友人との仲を深めるためにも、大皿の食事を分け合うことは大変効果的ですが、ここはグッと我慢です。

食事の盛りつけは個々の皿で行い、箸やフォークにスプーンなどの共有も控えるようにしてください。

また、友人の使った食器や箸はしっかりと洗剤で洗った後は、とりあえず別の容器などに保管するようにしてください。

できれば、台所用漂白剤などで除菌してから完全に乾かしておきましょう。

お風呂

心配されるお風呂ですが、ウィルスは熱に弱いためお風呂場の供用での感染はほとんど無いと考えられています。

ですが、一緒に入ることで患部に手が触れたりする可能性もあるため、別々に入浴することを強くすすめします。

また、身体を洗うタオルは共有しないようにする必要がありますが、友人の使ったタオルを洗濯機で一緒に洗うのは問題ありません。

トイレ

性器ヘルペスと違い、便座を通して感染する可能性は低いようです。

ですが、友人が患部に触れた手で便座やタオルに触ってしまう可能性はあるため、使用前後の便座を除菌クリーナーで拭いたり、トイレ内に設置してあるタオルの共有は避けた方が良さそうです。

寝具類

友人に提供する寝具類などのカバーは、使用後に全て洗濯して日光に当てて干すことをおすすめします。

洗えない敷布団や掛け布団は、日差しの多い晴れの日に長時間外に干すようにしてください。

冬場や雨季などで外に干せない場合は、布団乾燥機で除菌したり、除菌スプレーやミストの活用も効果的です。

家族に赤ちゃんやアトピー性皮膚炎の人がいる場合

新生児や乳幼児の赤ちゃんは免疫機能が未発達なため、ヘルペスウィルスにより感染しやすいことが分かっています。

赤ちゃんの多くは、ヘルペスに感染しても症状がでなかったり、たとえ出たとしても軽症で済む場合も多いと言われていますが、稀に重症化によって入院や命の危険が起きることもあるため、充分な注意が必要となっています。

また、アトピー性皮膚炎を患っている人も、感染により症状が重症化する恐れもあります。

特に、皮膚の弱いアトピー性皮膚炎の人は比較的簡単にヘルペスに感染してしまうだけでなく、水ぶくれが広範囲に亘って現れたり患部がケロイドのようにただれてしまうこともあります。

また、アトピー性皮膚炎とヘルペスウィルスの合併症として、カポジ水痘様発疹症になる場合もあり、こちらを発症すると口周りだけでなく顔や首など広範囲に亘って水ぶくれが現れたり、発熱やリンパ節が腫れるなどの症状が現れます。

まとめ

いくら仲の良い友人でも口唇ヘルペスを発症している人を家族がいる自宅に招く時には、招く側にもある程度の準備が必要となります。

ヘルペスウィルスの正しい知識と対処法を学ぶことで、間違った情報や偏見にとらわれることなく、友人との楽しい時間を過ごしましょう。

とは言え、家族の中に赤ちゃんやアトピー性皮膚炎の人がいる場合は、「ちょっとマッタ」をかけた方が良さそうです。

また、体調が万全ではない人も免疫低下により感染しやすいことが分かっていますので、その場合はお泊りを中止したり、旅行にチェンジするなどの変更プランも検討してみましょう。

どうしても友人の来訪を断ることができない場合には、友人と家族の過ごす部屋を別々にしたり全員にマスク着用を促すなどの手段もありますが、その際は大事な友人との人間関係を壊さないためにも「家族が風邪気味なのでマスクするね」など、一言添えると良いかもしれませんね。

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