病院で処方される口唇ヘルペス向けの飲み薬(処方薬)情報をまとめてみました

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処方薬(飲み薬)

お医者さんにかかった場合のみ処方してもらえる処方薬は、ドラッグストアやインターネットで買うことのできる市販薬と異なり、基本的にお医者さんの指示にしたがって飲むほかありません。

それでも知識として、どういうお薬があって、どういう効果があるのかを知っておくことは有用ですので、今回は処方薬の中でも、効果が強い飲み薬についての情報をまとめてみました。

また、よく耳にするジェネリック薬についても触れていますので参考にしてください。

代表的な飲み薬タイプの処方薬といえば、「ゾビラックス」と「バルトレックス」の2つです。
この2つなくして、ヘルペス薬は成り立ちませんので、まずはこの2つからご紹介します。

ゾビラックス(グラクソ・スミスクライン)

ゾビラックス
ゾビラックスは1970年代に開発された薬で、ヘルペスウイルスの増殖を抑える薬としては世界で初めて登場した薬です。
それから40年以上が経った今も、いまだなお現役で活躍しています。

特徴としては、安全性が高く比較的副作用も少なく、子どもの水痘をふくめ帯状疱疹等、各種のヘルペスウイルス感染症に広く用いられています。

また、もう1つの有名な薬「バルトレックス」と比べると、お薬の値段(薬価)が安いという特徴もあります。

一方で、1日に5回服用しなければならないため、飲み忘れの可能性があるという点と、単純に手間がかかるというデメリットがあります。

なお、飲み薬のほか、同一成分の塗り薬(ゾビラックス軟膏5%、ゾビラックスクリーム5%など)や注射薬も存在しています。

歴史があるお薬だけあって、ジェネリック(後発薬)が国内・海外の製薬メーカーから販売されています。
(ジェネリックについてはページの下のほうで登場します)

製造販売元 グラクソ・スミスクライン
メーカー公式サイト https://jp.gsk.com/jp/products/our-prescription-medicines/zovirax/
成分 アシクロビル
製品例 ゾビラックス錠200、ゾビラックス錠400、ゾビラックス顆粒40%
薬価 221.80円(200mg1錠あたり)

バルトレックス(グラクソ・スミスクライン)

バルトレックス
バルトレックスもゾビラックスと同じく、イギリスに本社を置くグラクソ・スミスクライン(GSK)が製造販売している、抗ウイルス作用を持つ飲み薬です。

ゾビラックスとの大きな違いは、体内で抗ウイルス作用を持つアシクロビルに変換されてから効果を発揮する(=アシクロビルのプロドラッグ)という点で、ゾビラックスが第1世代の抗ウィルス薬であるのに対し、バルトレックスは第2世代の抗ウィルス薬と呼ばれています。

成分の吸収率が高く、服用回数がゾビラックスに比べて少ない(1日1~3回)というのが、具体的なメリットです。

逆に、飲む回数が少なくて済む反面、1錠あたりの薬価が高いことをデメリットと考える方もいるかもしれません。

製造販売元 グラクソ・スミスクライン
メーカー公式サイト https://jp.gsk.com/jp/products/our-prescription-medicines/valtrex/
成分 バラシクロビル塩酸塩
製品例 バルトレックス錠500、バルトレックス顆粒50%
薬価 405.60円(500mg1錠あたり)

ファムビル(旭化成ファーマ)

ファムビル
上でバルトレックスがアシクロビルのプロドラッグだと書きましたが、ファムビルはヘルペスウイルスの増殖抑制作用を有するペンシクロビルのプロドラッグです。

体内で抗ウイルス作用を持つペンシクロビルに変換されてから効果を発揮するため、ペンシクロビルそのものよりも吸収性がよく、効率的かつ持続的に作用します。

これにより、バルトレックスと同じく、服用回数を1日3回に減らすことができています。

ただし、薬価はバルトレックスよりもやや高く設定されています。

製造販売元 旭化成ファーマ
メーカー公式サイト https://www.maruho.co.jp/medical/products/famvir/index.html
成分 ファムシクロビル
製品例 ファムビル錠250mg
薬価 562.90円(250mg1錠あたり)

 
ここからは、いずれもゾビラックスのジェネリック薬(後発薬)です。
基本的に先発薬と同じ有効成分で、同じ効き目を持つ薬でありながら、薬価が先発薬よりも大きく下げられているという特徴があります。

ゾビラックスのジェネリック薬は数多く存在しており、とてもここに全部は紹介しきれないため、いくつかをピックアップして紹介します。

アシクロビン(日医工)※ジェネリック

ゾビラックスのジェネリック(後発薬)。

製造販売元 日医工ファーマ
メーカー公式サイト http://www.nichiiko.co.jp/medicine/seihin_sheet.php?id=12120
成分 アシクロビル
製品例 アシクロビン錠200、アシクロビン錠400
薬価 42.40円(200mg1錠あたり)

ビクロックス(小林化工)※ジェネリック

ゾビラックスのジェネリック(後発薬)。

製造販売元 小林化工
メーカー公式サイト http://www.kobayashikako.co.jp/product/
成分 アシクロビル
製品例 ビクロックス錠200、ビクロックス錠400
薬価 42.40円(200mg1錠あたり)

アシビル(日医工)※ジェネリック

ゾビラックスのジェネリック(後発薬)。

なお、インターネット上で「アシビル400mg」または「アシビルDT(Acivir Dispersible Tablets)」として販売されているものは
インドのシプラ社が開発した錠剤タイプのアシビルで、個人の並行輸入という形でのみ購入可能です。

製造販売元 日医工
メーカー公式サイト http://www.nichiiko.co.jp/medicine/seihin_sheet.php?id=56030
成分 アシクロビル
製品例 アシビル内服ゼリー200mg、アシビル内服ゼリー800mg
薬価 513.80円(800mg1包あたり)

 
この他にも、武田テバファーマ、ファイザー、沢井製薬、シー・エイチ・オー新薬、東和薬品、日医工、高田製薬、辰巳化学、日本ジェネリックといった製薬メーカーから、「アシクロビル錠」「アシクロビル顆粒」「ビルヘキサル錠」「アイラックス錠」「グロスパール顆粒」といった名前で、ゾビラックスのジェネリックが発売されています。

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