子供に口唇ヘルペスをうつさないために、親が注意すべきこと

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赤ちゃんとお母さん

大人だけではなく子供にも感染する恐れのある口唇ヘルペス。
口唇ヘルペスのウィルスは、人から人へ感染することでも知られていますが、その感染力の強さは脅威とも呼べる存在でもあります。

そこで今日は、子供がかかる口唇ヘルペスの正しい知識と、大事な我が子にヘルペスウィルスをうつさないために親が注意すべきことについてまとめてみました。

子供の口唇ヘルペス

子供のかかるヘルペスとして多いものに、ヘルペス性歯肉口内炎があります。

こちらは、小さなお子さんがヘルペスウィルスに初感染した際に多く見られ、症状としては急な発熱や口内に水ほうができたり歯茎が腫れるなどの痛みが生じます。

熱が長時間続くことはありませんが、口内の痛みで食事が食べられなくなる影響により脱水症状を起こしやすいため、重篤な場合は点滴治療をすることもあります。

また、発症した部位周辺のリンパ節が痛むこともあるので、うまく症状を伝えられない小さなお子さんの場合は、口内や歯茎の腫れや水ほう、口内炎の状態を確認したり、発熱や機嫌の悪さで痛みの有無を判断してあげる必要があります。

発症後、1週間から10日程で症状は治まり、一度かかることで二度とヘルペス性歯肉口内炎になることはありません。

しかし、その後は口の周りに水ほうができるなどの口唇ヘルペスを繰り返す可能性が高いと言われています。

子供のヘルペスの原因のほとんどは大人からの感染

子供のかかるヘルペスの原因は、ほとんどが大人からの接触や飛沫感染で起こります。

主に母親からの移行抗体の無くなる生後半年からは、家族間で感染しやすくなりますので、家族の中にヘルペスの症状があったり口内炎がある場合には十分な注意が必要となります。

子供の口唇ヘルペスの場合、キスや頬ずり、抱っこなどで肌と肌を近づかせた際や、ウィルスを持った大人の唾液が子供の口内に入るなどの飛沫感染も多く見られます。

感染した子供が指しゃぶりなどをすることでウィルスは更に広がり、唇周辺だけでなく指も赤く腫れたり水ほうができる場合もあります。

また、ヘルペスウィルスは、全身のどの部位にも感染していきます。

自身のヘルペスの患部を触った手で子供に触れた場合、その部位に少しでも傷があるだけで感染する可能性はとても高いと言われており、特に顔周りのヘルペスは口周辺だけでなく眼に入ることでヘルペス性角膜炎になる恐れもあり、大変注意が必要です。

ヘルペスを子供にうつさないようにするためのポイント

まず日常から気を付ける習慣として、手洗いの徹底やタオルやシーツ類の共有をしないことが挙げられます。

どんなにお子さんが可愛いからと言って、顔を近づけて抱っこをしたりキスや頬ずりはしないようにしましょう。

食事の際は、箸やフォーク、スプーンなどの共有は避け、お皿も個々にわけておかずを盛りつけするようにしてください。
可能であれば、子供の食器などは大人と同じスペースに置かずに、隔離して保管することをおすすめします。

また、赤ちゃんのいる家庭では熱いものを冷ます際に大人が息を吹きかけてフーフーする光景が見られますが、これは飛沫感染の恐れがあるので控えましょう。

口移しでご飯を与えないことも、ウィルス感染防止だけでなく、虫歯菌を防止する上でも大いに役立ちます。
もし、ヘルペスが再発したと感じたら、家の中でもマスクを付けて家族に飛沫感染しないように心がけましょう。

ですが、マスクの着用は人への感染を防ぐメリットがある反面、マスクの中は蒸れやすいためウィルスが増殖しやすく症状を悪化させる可能性もあります。

自身に水ぶくれができている間は、一日に何回か口周りを除菌したりマスクを交換するなどして、不衛生にならないようにすることが大切です。

子供の免疫力低下が感染を助長させる

ヘルペスウィルスは、通常は感染しても気付かない程度の症状で治まることも多いと言われていますが、新生児や乳幼児のお子さんに関しては症状が出やすく悪化する恐れがあります。

特に子供の場合、風邪で高熱が出た後などの免疫力が低下している時に発症しやすく、水ぶくれなどで違和感のある患部を触ったり掻いたりすることで更なる悪化を招いてしまう傾向にあるようです。

ヘルペスの感染予防には、規則正しい生活と栄養の行き届いた食事が基本となっており、身体の免疫力を高めるためには腸内環境を整えることが第一条件です。
日頃から、豆腐や納豆などの大豆製品やヨーグルトなどの乳酸菌、生姜やニンニクなどを食事に摂り入れていきましょう。

また、夏の紫外線による刺激もウィルス感染を助長させる原因となっているため、日焼け止めや紫外線カットの帽子などで日焼けを防ぐように心がけてください。

サプリメントを活用する

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ヘルペスの予防、症状を早く改善させたい場合は、ヘルペスウィルスの活動を抑えるリジンが配合されたサプリメントを摂ることもおすすめです。

アミノ酸であるリジンはヘルペスウィルスの増殖を抑える効果があるため、既に菌を保持している人の再発予防に役立ちます。

口唇ヘルペス用のサプリには、リジン単体のみが配合されたサプリメントもありますが、過剰摂取が起こりやすく、腎機能障害を引き起こす恐れがありますのであまりおすすめしません。

ヘルペスを発症するきっかけとなる免疫力の向上と皮膚の修復効果を意図したサプリメントを摂ることで、たとえ発症しても軽症で済むなどのメリットが得られます。

最近は、ヘルペス向けサプリメントの種類も増えているので、以下の別記事に情報をまとめました。
<参考:ヘルペスはサプリで予防できる!市販のヘルペス向けサプリメントを比較検証しました

まとめ

親が子供にヘルペスをうつさないためには、日頃の注意はもちろんのこと「早めの治療」が大変効果的です。

唇やその周辺はチクチクしておかしいなと感じたら、早めに皮膚科を受診するようにしてください。

初期の段階でウィルスの増殖を抑える抗ヘルペスウイルス薬を処方してもらうことによって、子供や家族への感染を防ぐだけでなく自身の症状悪化をストップさせることにも役立ちます。

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