口唇ヘルペスはどんな時にうつる?感染経路と予防方法とは

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口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスは、感染力が強いウイルスです。

人にうつしたりうつされたりする可能性があるとなると、少し神経質になってしまいますよね。

ここでは、口唇ヘルペスはどのような経路で感染するのか、どのようなときにうつるのか、そして感染を予防するにはどうすればいいのか、といった点について詳しく解説します。

口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスについて

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口唇ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス」に感染することによって発症する疾患です。

これはヘルペスウイルスに限ったことではないのですが、ウイルスはDNAもしくはRNAとタンパク質のみで構成されており、自分たちで子孫を作ることができません。

そのため人の体など他の生物の細胞内に侵入し、その細胞の力を借りることによって子孫を増やす、つまり増殖しているのです。

この「ウイルスが体内に侵入する」という現象を「ウイルスに感染する」といいますが、単純ヘルペスウイルスには、感染力が非常に強いという特徴があります。

そのためパートナーやご家族にヘルペス感染者がいる場合、きちんとした対策を講じて感染の予防に努めることが大切になってきます。

口唇ヘルペスの感染経路について

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では、口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスには、どのような経路で感染するのでしょうか。

最も多いのは直接的な接触

単純ヘルペスへの感染経路の中で最も多いのが、直接的な接触です。

口唇ヘルペスの症状が出ている人と、

・キスをする
・頬ずりをする
・性行為をする

といったように直接的な接触をすると、肌表面からヘルペスウイルスが侵入し、感染してしまうことがあるのです。

間接的な接触によっても感染することがある

ヘルペスウイルスへは、直接接触だけではなく間接的な接触によっても感染することがあります。

口唇ヘルペスの症状が出ている人が使った食器や寝具、タオルなどにはヘルペスウイルスが付着していることがあるのですが、これを共有した場合、食器等を介してウイルスに感染してしまうことがあるのです。

自家感染することもある

単純ヘルペスウイルスにはⅠ型とⅡ型の2種類があり、Ⅰ型ウイルスは口唇ヘルペスの原因に、Ⅱ型ウイルスは性器ヘルペスの原因となります。

ただしこれらのウイルスは口唇にしか、あるいは性器にしか感染しないというわけではなく、例えば性器ヘルペスができている場合に患部に触れた手で口唇に触れると、性器やそのまわりにいたヘルペスウイルスが唇に付着・感染し、口唇ヘルペスになってしまうことがあるのです。

口唇ヘルペスに感染しやすいのはどのような時か

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非常に強い感染力をもつ単純ヘルペスウイルスですが、常に感染しやすい状態にあるというわけではありません。

確かにヘルペスウイルスは一度感染すると体内から完全に駆逐することはできませんが、症状が治まってしまえば、ウイルスは神経細胞の奥の方に隠れてしまいます。

つまりヘルペスウイルスへの感染に気をつけなければならないのは、ヘルペスの症状が出ている時なのです。

ヘルペスウイルスは患部が赤く腫れだしたころから増殖し始め、形成された水ぶくれの中には大量のウイルスが潜んでいます。

そのためヘルペスの症状が出始めてから水ぶくれがなくなってしまうまでの間は、ウイルスへの感染に十分注意する必要があります。

口唇ヘルペスへの感染を予防する方法

では、パートナーやご家族が口唇ヘルペスになってしまった場合、感染を予防するにはどうすればいいのでしょうか。

上述のようにヘルペスウイルスへは、患部への直接的な接触によって感染します。そこでヘルペスへの感染を予防するためには、症状が出ている部分に直接接触しないようにしましょう。

具体的には、

・キスをしない
・頬ずりをしない
・性行為をしない

といった対策が効果的です。

特に生後間もない赤ちゃんに感染させた場合は肝機能障害や呼吸障害などかなり深刻な症状が現れる可能性もありますので、注意が必要です。

口唇ヘルペスはまた、患部への間接的な接触によっても感染することがあります。そこでウイルスへの感染を予防するためには、

・症状が出ている人にマスクをつけてもらう
・手洗いをしっかりと行う
・シーツなどの寝具類やタオルを共用しない
・食器類を共用しない
・口移しをしない

といった対策も行いましょう。

またヘルペスの症状が出ている人が使ったタオルやシーツ類はこまめに洗い、可能であれば乾燥機にかけておくことをおすすめします。

サプリメントを活用する

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口唇ヘルペスの症状を早く改善させたい場合は、ヘルペスウィルスの活動を抑えるリジンが配合されたサプリメントを摂ることもおすすめです。

アミノ酸であるリジンはヘルペスウィルスの増殖を抑える効果があるため、既に菌を保持している人の再発予防に役立ちます。

口唇ヘルペス用のサプリには、リジン単体のみ配合されたサプリメントもありますが、過剰摂取が起こりやすく、腎機能障害を引き起こす恐れがありますのでおすすめしません。

ヘルペスを発症するきっかけとなる免疫力の向上と皮膚の修復効果を意図したサプリメントを摂ることで、たとえ発症しても軽症で済むなどのメリットが得られます。

最近は、ヘルペス向けサプリメントの種類も増えているので、以下の別記事に情報をまとめました。
<参考:ヘルペスはサプリで予防できる!市販のヘルペス向けサプリメントを比較検証しました

まとめ

ヘルペスは「愛のウイルス」と呼ばれることもあるほど、パートナー同士、家族間での感染が多いウイルスです。

ただしここで紹介したような対策を行うことでヘルペスへの感染を予防することは十分に可能となっています。

口唇ヘルペスは一度感染するとずっとお付き合いしていかなければならない疾患ですので、できるだけ感染しないよう、その予防に努めましょう。

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